「お菓子は絶対に食べたらダメ」「夜ごはんは抜くべき」「朝食を食べないと太る」など、ダイエットには多くの常識があります。
ただ、こうした常識の多くは、完全に間違っているというよりも、細かく気にしすぎる必要がないものです。
ダイエットで最も重要なのは、短期間だけ極端な我慢をすることではありません。自分の生活の中で続けられる形で、摂取カロリーを消費カロリーより少なくすることです。
今回は、ダイエット中にハマりやすいウソ・誤解されやすい常識を8つ解説します。
1. 好きなものを食べたら痩せない
ダイエット中は、ラーメン・お菓子・スイーツ・揚げ物などを食べてはいけないと思っている方も多いでしょう。
しかし、結論からいうと、好きなものを食べていても痩せることは可能です。
体脂肪を落とすために必要なのは、特定の食品を完全に避けることではありません。一定期間の平均で、消費カロリーよりも摂取カロリーが少ない状態を作ることです。
もちろん、好きなものを好きなだけ食べて痩せられるわけではありません。高カロリーな食品ばかりを食べれば、摂取カロリーは増えやすくなります。
ただし、「お菓子を食べたらダイエット失敗」「ラーメンを食べたら終わり」と考える必要はありません。
厳しい食事制限を行うよりも、カロリーやたんぱく質などを意識しながら、自分で食事を調整するほうが続けやすい人は多いです。
ダイエット中でも、外食や好きな食べ物を適度に入れながら、全体のバランスを取ることが大切です。
好きなものを食べながらダイエットするコツ
- お菓子は空腹時ではなく、食後に食べる
- 大袋ではなく、食べる量が決まっている個包装の商品を選ぶ
- 外食の日は、ほかの食事を少し軽めに調整する
- たんぱく質や野菜を先に食べて、満腹感を作る
- 毎日ではなく、週の中で楽しむ日を作る
好きなものを完全に禁止するよりも、食べながら調整する力を身につけるほうが、ダイエット後のリバウンド対策にもなります。
2. 「○○を食べない」と決めるほど痩せやすい
「糖質を抜く」「脂質を抜く」「お菓子を食べない」など、ダイエットでは禁止ルールを作りがちです。
しかし、禁止を増やしすぎると、かえってその食べ物のことばかり考えてしまい、反動で食べ過ぎることがあります。
「絶対に食べない」と決めた食べ物ほど、なぜか食べたくなる経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
また、一度ルールを破ったときに、「もう今日はダイエットをやめよう」となり、そのままドカ食いにつながることもあります。
特に食事は、毎日続けるものです。完全に避け続けることが難しいものに対して、極端な禁止ルールを作ると、長期的には苦しくなりやすくなります。
「食べない」よりも「増やす」を意識する
ダイエットでは、以下のような目標のほうが続けやすいです。
- 毎食たんぱく質を入れる
- 昼食か夕食に野菜を追加する
- 水分をしっかり取る
- 間食は1日1回までにする
- 夕食後に10分だけ歩く
「お菓子を絶対食べない」よりも、「お菓子を食べる前にヨーグルトやプロテインを入れる」と考えたほうが、自然に食べる量を抑えやすくなります。
ダイエットは我慢の量を競うものではありません。無理な禁止を増やすよりも、自然に摂取カロリーを整えられる行動を増やしていきましょう。
3. 鶏胸肉とブロッコリーだけなら健康的
鶏胸肉・ささみ・ブロッコリー・白米だけのような食事は、ダイエットの定番としてよく紹介されます。
確かに、カロリーを管理しやすく、たんぱく質も取りやすいため、短期間であれば体重を落としやすい方法の一つです。
ただし、同じ食材だけを長期間食べ続けることは、必ずしも健康的ではありません。
食品によって含まれる栄養素には違いがあります。魚にはビタミンDやEPA・DHA、乳製品にはカルシウム、大豆製品には大豆由来の栄養素、果物にはビタミンCやカリウムなどが含まれています。
鶏胸肉とブロッコリーだけで生活していると、カロリーやたんぱく質が足りていても、ビタミン・ミネラル・脂質・食物繊維などが偏る可能性があります。
極端にクリーンな食事を続けることで、かえって体調不良や便通不良、強い食欲、食事へのストレスにつながることもあります。
健康的な食事は「食材の種類」を増やすこと
毎食を完璧にする必要はありませんが、1週間単位でさまざまな食品を食べることが大切です。
- 肉、魚、卵、乳製品、大豆製品
- 白米、玄米、パン、うどん、パスタ、じゃがいも
- 緑黄色野菜、淡色野菜、きのこ、海藻
- 果物
- ナッツ、オリーブオイル、青魚などの脂質源
カップ麺やお菓子ばかりの食事はもちろんおすすめできませんが、鶏胸肉とブロッコリーだけの生活も極端です。
ダイエットでは、栄養価の高い食品を中心にしながら、好きなものも適度に取り入れるくらいがちょうど良いでしょう。
4. やる気があればダイエットは成功する
ダイエットにやる気は必要ありません。
正確には、やる気がある日にしかできない方法は長続きしにくいということです。
やる気が高いときは、「明日から毎日ランニングする」「炭水化物を完全に抜く」「毎日自炊する」など、大きな目標を立てがちです。
しかし、やる気は数日で落ちることが多く、計画が大きすぎるほど実行できなくなります。
ダイエットで大切なのは、気分や感情に左右されず、やる気がない日でもできる仕組みを作ることです。
やる気ではなく、仕組みを作る
- コンビニでは高たんぱくな食品を最初に選ぶ
- 自宅にお菓子を大量に置かない
- 間食用にプロテインやヨーグルトを常備する
- 運動は「1時間やる」ではなく「ジムに行く」ことを目標にする
- エレベーターではなく階段を使う機会を増やす
- 体重は毎日の増減ではなく、週平均で確認する
「今日はやる気がない」と感じても、最低限できることを決めておけば、ダイエットを止めずに済みます。
成功する人は、毎日やる気がある人ではありません。やる気がない日でも、できることを積み重ねられる人です。
5. 話題の○○ダイエットだけが痩せる
糖質制限、脂質制限、16時間断食、ケトジェニック、地中海式ダイエットなど、世の中には多くのダイエット法があります。
しかし、特定のダイエット法だけが圧倒的に優れているわけではありません。
低糖質・低脂質・バランス型など、さまざまな食事法を比較した研究では、長期的な体重減少に大きな差が出ないことも多くあります。
糖質制限が合う人もいれば、脂質を抑えたほうが続けやすい人もいます。朝食を抜くほうが楽な人もいれば、朝食を食べたほうが間食を防げる人もいます。
大切なのは、流行っている方法を選ぶことではなく、自分の生活の中で無理なく続けられる方法を選ぶことです。
自分に合うダイエットの判断基準
- 数か月単位で続けられそうか
- 空腹やストレスが強すぎないか
- たんぱく質や野菜をしっかり取れるか
- 外食や家族との食事にも対応できるか
- 仕事やトレーニングのパフォーマンスが落ちすぎないか
ダイエットの正解は、人によって異なります。自分の生活に合う方法を見つけることが、最も効率的なダイエットです。
6. 基礎代謝を下回ると痩せない
「基礎代謝を下回ると、省エネモードになって痩せなくなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
ただし、基礎代謝を下回ったからといって、体脂肪が落ちなくなるわけではありません。
基礎代謝とは、横になって安静にしている状態で、生きるために必要なエネルギーの目安です。
実際の消費カロリーは、基礎代謝に加えて、歩く・仕事をする・家事をする・トレーニングをする・食べ物を消化するなどの活動によって決まります。
そのため、ダイエットでは基礎代謝だけではなく、1日の総消費カロリーを基準に考える必要があります。
カロリーを低くすれば、体脂肪が落ちなくなるということはありません。ただし、カロリーを極端に下げすぎると、筋肉量の減少、トレーニングの質の低下、強い空腹感、過食、栄養不足などにつながりやすくなります。
体重を落とすペースも大切
ダイエットでは、早く体重を落とすことだけを目標にするのではなく、筋肉をできるだけ維持しながら脂肪を落とすことが大切です。
目安としては、週あたり体重の0.5〜1.0%程度の減量ペースを参考にしつつ、体調や空腹感、トレーニングの質、体重の変化を見ながら調整していきましょう。
基礎代謝を下回るかどうかだけにこだわるよりも、体重がどのように変化しているか、食事を続けられているか、筋トレの質が落ちていないかを見ることが重要です。
7. 夜ごはんを食べると太る
「夜に食べたものは脂肪になる」「夜ごはんは少なくしないと痩せない」と考える方は多いでしょう。
しかし、夜に食べたことだけで太るわけではありません。
体脂肪の増減は、朝・昼・夜のどこで食べたかだけではなく、1日や1週間の総摂取カロリー、活動量、睡眠、食事内容などによって決まります。
朝に多く食べる場合と、夜に多く食べる場合を比較しても、総摂取カロリーが同じであれば、体重減少に大きな差が出ないこともあります。
夜ごはんは、仕事や家事が終わった後に、ゆっくり食事を楽しめる時間でもあります。
無理に夜ごはんを抜くよりも、食べる量や内容を調整するほうが、ダイエットを続けやすい人は多いです。
夜ごはんで意識したいポイント
- 昼食を抜きすぎて、夜に食べ過ぎないようにする
- たんぱく質と野菜を最初に食べる
- 揚げ物・お酒・デザートを同時に重ねすぎない
- 寝る直前の大量摂取を避ける
- 食後に軽く歩く習慣を作る
夜ごはんを楽しみながら痩せることは可能です。夜を我慢するよりも、夜の食べ方を整えることを意識しましょう。
8. 朝食を食べないと太る
「朝食を抜くと太る」という話もよく聞きます。
ただし、朝食を食べること自体に、特別な脂肪燃焼効果があるわけではありません。
朝食を食べる人のほうが健康的な生活習慣を持っている傾向はありますが、それは朝食そのものの影響だけではなく、生活リズムや運動習慣、食事への意識などが関係している可能性があります。
朝食あり・なしを比較した研究では、朝食を抜いたほうが総摂取カロリーが少なくなり、わずかに体重が落ちやすかったという結果もあります。
ただし、これは全員に当てはまるわけではありません。
朝食を食べたほうが日中の空腹を抑えられる人もいれば、朝食を抜いたほうが1日の総カロリーを抑えやすい人もいます。
朝食は「食べるべきか」ではなく「自分に合うか」
- 午前中に空腹で集中できない人は、朝食を食べる
- 朝にトレーニングをする人は、運動前後の栄養を意識する
- 朝食を食べると1日のカロリーが増えすぎる人は、無理に食べない
- 朝食を抜くことで夜にドカ食いする人は、軽い朝食を試す
食べるかどうかは、体重・空腹感・集中力・生活リズムを見ながら、自分に合う方法を選びましょう。
まとめ|細かいルールよりも、続けられることが大切
ダイエットでは、「何を食べるべきか」「何時に食べるべきか」「何を絶対に避けるべきか」といった細かいルールに縛られすぎないことが大切です。
体脂肪を落とすための土台は、一定期間の平均で、摂取カロリーを消費カロリーより少なくすることです。
そのうえで、たんぱく質・野菜・食物繊維・脂質・炭水化物を極端に欠かさず、筋トレや日常の活動量を確保していきましょう。
誕生日、旅行、結婚式、友人との食事などを、ダイエットのためにすべて断る必要はありません。
1回の外食や食べ過ぎで、これまでの努力が無駄になることはありません。食べ過ぎた翌日に極端な断食をするのではなく、次の食事から普段の食事に戻すことが大切です。
理想の体型と、食事や人との時間を楽しむことは両立できます。
完璧なダイエットを目指すよりも、自分の生活の中で続けられる方法を見つけていきましょう。
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「何を食べればいいかわからない」「外食が多くて続かない」「筋肉を落とさずに痩せたい」という方。
食事・トレーニング・生活習慣を含めて、無理のない方法をご提案します。

